日別アーカイブ: 2014年10月20日

RAIDレベルについて

RAID構成はRAIDレベルとも呼ばれ、
RAID0からRAID6まで7種類有ります。
すでにRAIDの構成を行ったことが有る方は、
「そんなに有ったか?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
と言うのも、現行のRAIDコントローラやソフトウェアRAIDでは、
RAID0, RAID1, RAID5, RAID6の扱いが主で
RAID2~4は目にすることはまずありません。
理由は様々ですが、実用性が無かったり、
他の構成に比べ、メリットが少なかったりなどが原因です。

●各レベルの簡単な構成とメリット・デメリットについて。

・RAID0
複数台のHDDにデータを分散して書き込む。
RAID後の容量はHDDの最低容量 × HDD数となります。
300GBと500GBのHDDをRAID0で構成すると、
300GB × 2台 = 600GBとなります。
500GBのHDDで未使用領域である200GB分は使用不可となります。
(以降のRAIDレベルでも同様)

メリット
・HDDの数が増えるに従い、アクセス速度が上がります。
デメリット
・冗長化されない
・HDDが1台でも故障すれば、データは全て喪失します。

・RAID1
複数台(偶数)のHDDに同時に同じ内容のデータを書き込む。
RAID後の容量はHDDの最低容量 × HDD数 ÷ 2 となります。
300GBと500GBのHDDをRAID1で構成すると、
300GB × 2台 ÷ 2 = 300GBとなります。

メリット
・故障がHDD数-1台であれば、正常なHDDと入れ替えることで、復旧が可能。
デメリット
・ディスク容量は実容量の半分となる。

・RAID5
複数台のHDDにデータを分散して書き込み、その内1台には、誤り訂正用のデータを書き込む。
この訂正用のデータが結果として、1ドライブ分のデータ容量を使用するため、
RAID後の容量はHDDの最低容量 × (HDD数-1) となります。
300GBと500GB(2台)のHDDをRAID5で構成すると、
300GB × (3台-1)= 600GBとなります。

メリット
・RAID0に比べて障害性が高く、RAID1に比べて容量が多い。
デメリット
・読込は早いが、書込は遅い
・HDDが1台壊れても使用できるが、信頼性は低下し、アクセス速度も低下する。

以上、使用頻度が高い3レベルについて簡単に触れました。

RAIDは便利な仕組みですが、目的に沿った選択をしないと、デメリットに悩まされることにもなります。

他にも、RAID6といった今回記載していないレベルや、
RAID0とRAID1を組み合わせたRAID0 + 1やRAID1+0 なども存在しますが、
そちらについては、また機会があれば。