スクラム研修まとめ③

前回に引き続き用語の説明をしたいと思います。
今回は前回のまとめの中で登場した用語、
・プロダクトバックログ
・スプリント
について書いていきます。

■プロダクトバックログ
プロダクトバックログとはプロダクト(システム)に対する要求の一覧を指します。
・ユーザのニーズ等からプロダクトオーナーが作成する
・1つの要求についてユーザストーリ形式(※)で記述する
・プロダクトオーナー(PO)が開発する順番に並び替える(順番の最終決定権はPOにある)
・要求は可変なので常にメンテナンスして最新の状態に保つ必要がある(優先順位の高いものから開発することでプロダクトの価値を最大化する)
・要求毎に完了の定義を決めておく(デモ手順とその結果を決めておくことでリリース判断可能にしておく)
・開発チームによって見積が行われる(プランニングポーカー(※)という見積手法が主流)

※ユーザストーリ形式
「誰々としてこれこれがほしい。それは何々のためだ」という役割・機能・価値の3つをストーリとして記述する形式

※プランニングポーカー
開発チーム全員でカードを使って行う、複数人の知見を活かした見積の手法。
フィボナッチ級数(1,2,3,5,8)のカードを全員が持ち、基準となるストーリ(要求)とその数字(ポイント)を決めた上で、その他のストーリについて、下記の手順で見積を行う
・対象を個人で頭のなかで見積もる
・一斉に数字が書かれたカードを出す
・差異が出たら、その差異について、まずは最小と最大の数字を出した人が、その根拠を説明する
・それを踏まえて再度カードを一斉に出す
・これを差が少なくなるまで繰り返す(全て一致しなくても差が少なければ、小さい方を採用する)

■スプリント
全体の工期をスプリントという固定の期間に区切って繰り返し開発を行います。
1スプリントの中で実現するストーリをプロダクトバックログの中から決めて(複数可)、リリース判断可能な動くソフトウェアを開発します。
・最大1ヶ月までのタイムボックス
・各スプリントの長さは均一(延長してはならない)
・開発チームはこの期間の中で、計画、設計、開発、テストなどプロダクトのリリース判断に必要な全てのことを行う(ゆえに開発チームは自己組織化されたチームである必要があります)

今回はここまでです。
次回は1スプリントの中で行う具体的な活動について書いていきたいと思います。