以前、ESXiのインストールを行った際にハマった記事に
少しだけ書いたRAIDを今回のテーマにしたいと思います。
RAIDとは、複数のHDDを1つのHDDのように認識・表示させる技術です。
なぜ、この様な事を行うのか。
これは、システムにハードディスクが一つしかない場合、
ハードディスクが壊れたとき、対応が取れない、というのが、大きな要因です。
また、この他にも、一つのデータを複数のハードディスクに分けて書き込むことが
可能になるため、データ書き込みの高速化も実現可能になります。
主に、企業でサーバやストレージに利用されている技術でしたが、
HDDレコーダーやBlu-rayレコーダーの普及に合わせて、
NAS(ネットワークハードディスクの一種)が普及したため、
消費者向けとしても関連のある技術となりました。
さて、RAIDにはハードウェアRAIDとソフトウェアRAIDがあります。
ハードウェアRAIDはRAIDコントローラや
マザーボード上のチップにコントローラが含まれているオンボードRAIDなどがあります。
(オンボードRAIDはRAIDコントローラに比べて、機能制限があることが多く、
ソフトウェアRAIDとして扱われることもあります)
こちらはRAID管理を行うための処理を機器やチップが行うため、
ソフトウェアRAIDに比べて、高速です。
また、ハードウェアRAIDにより構成されたディスクは、Windowsの様なOS側から
ディスクを確認すると1つのディスクとしか表示されません。
例えば、HDDが2台搭載されているサーバが有るとします。
(ディスクAとディスクBとします)
この2台のHDDでRAID構成をすると、仮想的にHDDができます。
(ディスクV1とします)
Windows側からはディスクV1のみがHDDとして認識されます。
これに対して、ソフトウェアRAIDはWindowsの様なOSの機能の1つとして、
RAIDが提供されます。
こちらはRAID管理を行うための処理をOSが担当しますので、
他の稼働プロセスと同様に処理されるため、
ハードウェアRAIDに比べると、ディスクの書き込みは低速となります。
OSの機能としてRAID構成を行うため、
HDDはサーバに搭載されている分が表示されます。
上述の例でいえば、ディスクAとディスクBが認識されており、
ソフトウェアRAIDとして構成することで、ディスクV1として認識されますが、
ディスクの管理機能で確認すると、表示上はディスクAとディスクBと表示されます。
今回は、RAIDについて、提供する機器・機能からの話をしましたが、
次回は、RAID構成について、もう少し詳しく記述します。